株式会社を設立すると、信用力が高まり、所得が一定以上なら税金の負担も軽くなります。一方で、設立費用や赤字でもかかる税金、社会保険料、事務の手間といったデメリットもあります。法人化するかどうかは、両方を比べて判断することが大切です。
この記事で分かること
- 会社設立の主なメリット
- 会社設立の主なデメリット
- 個人事業と会社の税金のちがい
- 法人化を検討する所得の目安
会社設立のメリット
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 信用力が高まる | 取引先との契約や銀行融資、採用で有利になりやすい |
| 税率の上限が低い | 個人の所得税は最高45%(住民税と合わせて最高55%)の累進課税。法人税は中小法人なら年800万円以下の所得に軽減税率15% |
| 給与所得控除が使える | 社長の報酬を会社の経費にでき、受け取る側では給与所得控除を差し引ける |
| 赤字を長く繰り越せる | 青色申告なら欠損金を10年間繰り越せる(個人事業は3年) |
| 有限責任 | 出資額を超えて責任を負わない(ただし経営者保証をした借入れは個人で責任を負う) |
| 決算月を自由に選べる | 繁忙期を避けて決算月を決められる |
資本金1,000万円未満で設立すると、原則として設立から最大2年間は消費税の納税が免除されます(前年の上半期の売上や給与が1,000万円を超える場合などを除く)。ただし、インボイス発行事業者として登録すると、免税にはなりません。
会社設立のデメリット
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 設立費用がかかる | 自分で手続きしても約17万円〜(専門家に頼むと報酬が加わる) |
| 赤字でも税金がかかる | 法人住民税の均等割(最低でも年7万円程度)は、利益がなくても毎年かかる |
| 社会保険への加入が必要 | 社長1人の会社でも健康保険・厚生年金への加入が義務。会社負担分の保険料がかかる |
| 事務の負担が増える | 決算書の作成と法人税の申告、役員の変更登記、決算公告などが必要 |
| お金を自由に使えない | 会社のお金は会社のもの。役員報酬は原則として期中に変更できない |
個人事業と会社の税金のちがい
個人事業の所得税は、所得が増えるほど税率が上がる累進課税です。これに対して法人税の税率はほぼ一定なので、利益が大きくなるほど法人のほうが有利になります。
| 個人事業 | 株式会社(中小法人) | |
|---|---|---|
| かかる税金 | 所得税・住民税・個人事業税 | 法人税・法人住民税・法人事業税など |
| 税率 | 所得税5%〜45%の累進課税+住民税10% | 法人税15%(年800万円以下)・23.2%(800万円超)など |
| 経営者の報酬 | 経費にならない(事業所得そのものに課税) | 役員報酬として経費になり、本人は給与所得控除を受けられる |
| 赤字の繰越し | 3年 | 10年 |
法人化を検討する所得の目安
一般に、事業の所得が800万円〜1,000万円を超えるあたりから、法人化したほうが税金と社会保険料の合計が少なくなりやすいといわれます。ただし、家族構成や役員報酬の決め方、社会保険料の負担によって損得は大きく変わります。
売上が1,000万円を超えて消費税の課税事業者になるタイミングや、大きな取引先から法人であることを求められたときも、法人化を考えるきっかけになります。迷うときは、税理士に試算してもらうと確実です。
まとめ
会社設立には、信用力と税金面で大きなメリットがある一方、設立費用や毎年の固定費、事務負担といったデメリットもあります。所得の見込みと事業の将来像をもとに判断しましょう。設立を決めたら、まずは必要な費用を確認しておくと安心です。
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会社設立に必要な費用
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