会社には株式会社・合同会社・合資会社・合名会社の4種類がありますが、新しく会社をつくる人の多くが選ぶのが株式会社です。株式会社が選ばれる最大の理由は、取引先や金融機関からの信用が得やすいこと。なぜ株式会社は信用されやすいのか、合同会社とどう選び分ければよいのかを解説します。
この記事で分かること
- 株式会社の信用力が高い理由
- 株式会社を選ぶと有利になる場面
- 合同会社を選んでもよいケース
- 株式会社のコストと手間
社会的信用が高いのは株式会社
株式会社は、日本の会社の大半を占めるもっとも一般的な会社形態です。そのため「株式会社」という名前だけで、取引相手に一定の安心感を与えられます。
信用力の差がとくに表れるのは、次のような場面です。
- 新規の取引先と契約を結ぶとき(取引先の与信審査)
- 銀行から融資を受けるとき
- 採用活動で求職者に応募してもらうとき
- 将来、出資を受けたり上場をめざしたりするとき
株式会社の信用力が高い理由
株式会社が信用されやすいのは、なじみがあるからだけではありません。制度のしくみそのものに理由があります。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| ルールが法律で細かく決まっている | 株主総会・取締役などの機関や手続きが会社法で定められ、運営に一定の規律がある |
| 設立時のチェックがある | 定款は公証人の認証を受けて作成するため、内容が法律に沿っているか確認される |
| 情報が公開される | 登記で役員や資本金などが公開され、決算公告の義務もある |
| 出資と経営を分けられる | 株主が経営者を選び、監督するしくみがあり、多くの出資者を想定している |
株式会社のコストと手間
信用力の裏返しとして、株式会社には合同会社よりもコストと手間がかかります。
- 設立の実費は、自分で手続きしても約17万円〜(定款認証手数料・登録免許税など)。合同会社は約6万円〜です。
- 役員には任期があり(非公開会社は最長10年)、任期ごとに変更登記が必要です。
- 毎年、決算公告をする義務があります。
合同会社を選んでもよいケース
次のような場合は、合同会社でも困らないことが多いでしょう。
- 一般消費者向けのビジネスで、会社形態が取引に影響しにくい
- すでに知名度やブランドがある(外資系企業の日本法人など)
- まずは節税目的で小さく法人化し、設立コストを抑えたい
合同会社は、あとから株式会社に組織変更することもできます。ただし、組織変更には債権者保護手続きや登記が必要で、費用と時間がかかります。将来、取引拡大や資金調達をめざすなら、最初から株式会社にしておくほうが手間は少なくすみます。
迷ったら株式会社が無難
取引先との関係や資金調達、採用など、事業を広げていく場面では株式会社の信用力が生きてきます。設立費用の差は十数万円ですが、後から組織変更する手間を考えれば、迷ったら株式会社を選ぶのが無難です。株式会社にすると決めたら、次はメリットとデメリットを確認して、法人化のタイミングを考えましょう。
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会社設立のメリットデメリット
準備ルートSTEP 2/2設立するかどうかを判断する手続きの進め方はこちら → 株式会社を設立すると、信用力が高まり、所得が一定以上なら税金の負担も軽くなります。一方で、設立費用や赤字でもかかる税金、 ...