会社設立後

会社設立と法人税法の関係

2024年12月1日

会社設立と法人税法の関係

株式会社を設立すると、会社そのものが法人税などの納税義務を負うようになります。設立したらまず税務署に法人設立届出書を出し、あわせて青色申告の承認申請書を期限内に出すことが大切です。会社にかかる税金のしくみと、青色申告が重要な理由を解説します。

この記事で分かること

  • 会社を設立するとかかる税金
  • 法人税の税率と申告の期限
  • 青色申告の特典と、申請が遅れたときの影響
  • 1年目の赤字と2年目の納税資金への備え

会社にかかる主な税金

税金 課税されるもの ポイント
法人税 会社の所得(利益) 中小法人は年800万円以下の所得に15%、超える部分に23.2%
地方法人税 法人税額 法人税額の10.3%
法人住民税 法人税額(法人税割)と、会社の存在そのもの(均等割) 均等割は赤字でも最低年7万円程度かかる
法人事業税・特別法人事業税 会社の所得など 都道府県に納める
消費税 売上にかかる消費税 資本金1,000万円未満なら、設立から最大2年間免除されることがある

2026年4月1日以後に開始する事業年度からは、防衛特別法人税(法人税額から500万円を差し引いた額の4%)も課税されます。基礎控除があるため、法人税額が年500万円以下の会社には実質的に影響しません。中小法人の軽減税率15%は、2027年3月31日までに開始する事業年度が対象の特例です。

法人税の申告と納付

法人税は、事業年度が終わった日の翌日から2か月以内に、決算書をもとに申告して納めます。決算が赤字でも申告は必要です。所得が出たかどうかにかかわらず、法人住民税の均等割は毎年納めます。

売上や経費をごまかすとどうなるか

売上を計上しなかったり、経費を水増ししたりして所得を少なく見せることは、もちろん許されません。税務調査では、売上の除外や計上時期のずれ、経費の水増しは重点的に確認される項目です。見つかれば、本来の税金に加えて過少申告加算税・重加算税・延滞税などが課され、悪質な場合は刑事罰の対象にもなります。

一方で、税法には政策的に認められた、正当に税金を軽くできる制度も用意されています。その代表が青色申告です。

青色申告の特典

青色申告は、帳簿を正しくつけて保存することを条件に、税金面の特典を受けられる制度です。株式会社は複式簿記で帳簿をつけるのが当然なので、青色申告を選ばない理由はほとんどありません。

主な特典 内容
欠損金の繰越控除 赤字を10年間繰り越して、将来の黒字と相殺できる
欠損金の繰戻し還付 中小法人は、前の年の黒字と相殺して法人税の還付を受けられる
少額減価償却資産の特例 中小企業者等は、30万円未満の資産を一括で経費にできる(年300万円まで)
各種の特別償却・税額控除 設備投資や賃上げなどの優遇税制を使える

青色申告の申請が遅れるとどうなる?

青色申告の承認申請書の期限は、設立日から3か月を経過した日と、最初の事業年度終了日のいずれか早い日の前日です。1日でも遅れると、最初の事業年度は白色申告になり、その年に出た赤字を翌年以降に繰り越せません。

会社を設立した1年目は、設備投資や開業準備の費用がかさみ、赤字になることも少なくありません。青色申告の承認を受けていれば、その赤字を2年目以降の黒字と相殺できますが、承認がないと、2年目にたまたま黒字になったときに、まるごと法人税がかかってしまいます。

2年目の納税資金に備える

会計上の利益は、売上を計上した時点で発生します。しかし、売上代金が実際に入金されるのは数か月先ということも多く、利益は出ているのに手元にお金がないという状態が起こりがちです。そこに法人税などの納税が重なると、資金繰りが苦しくなります。

決算が近づいたら税額の見込みを立て、納税資金を確保しておきましょう。足りない場合は、早めに金融機関に納税資金の融資を相談するのも一つの方法です。黒字の決算であれば、融資も受けやすくなります。

セツくん
セツくん
青色申告の承認申請書は、設立した日から3か月以内が目安。登記が終わったら、法人設立届出書と一緒に出しちゃおう!

まとめ

会社を設立すると、法人税をはじめとするさまざまな税金の納税義務が生まれます。税務署への法人設立届出書とあわせて、青色申告の承認申請書を期限内に必ず提出しましょう。ほかの届出は会社設立後の税務関係の届出で一覧にしています。

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