条文テーマ: 会社法第349条第3項(代表取締役の選定)
ひなた
代表取締役(社長)って、定款の中で直接『代表取締役は山田太郎とする』って名指しで書いてはいけないんでしょうか?どうやって選ぶのが普通ですか?
源さん
名指しで書くと、もし社長を交代したくなったときに定款変更の手続きが必要になって大変なことになるぞ!普通は『株主総会の決議で定める』か『取締役の互選で定める』にするんだ!
真壁
源さんの指摘通りです!代表取締役の選定規定は、取締役が複数いる組織設計で特に重要になります。互選と総会決議の違い、そして合同会社の『代表社員』の選定方法を解説します!
1. 定款の文言サンプルと選定方法の3大パターン
取締役が1名の場合はその人が当然に代表取締役になりますが、取締役が複数いる場合は代表取締役の選定方法を定款で定めます。
【定款の文言サンプル】
▼ パターンA(株主総会で選定:非取締役会設置会社の標準)
(代表取締役)
第〇条 当会社に取締役を複数置くときは、株主総会の決議によって取締役の中から代表取締役を定める。
▼ パターンB(取締役の互選で選定)
(代表取締役)
第〇条 当会社に取締役を複数置くときは、取締役の互選によって代表取締役を定める。
▼ パターンC(定款で直接指名:非推奨)
第〇条 当会社の代表取締役は山田太郎とする。
2. 【選択基準】「株主総会選定」vs「取締役の互選」
パターンA:「株主総会で選定」を選ぶべきケース(★推奨)
株主(オーナー)が誰を社長にするかを完全にコントロールしたい場合。取締役同士の話し合い(互選)で勝手に社長を挿げ替えられるリスクを防ぎます。
パターンB:「取締役の互選」を選ぶべきケース
株主総会をわざわざ開かず、役員同士の話し合いで柔軟に代表者を決めたい場合。
3. 合同会社(LLC)の場合はどうなる?
合同会社では「代表取締役」ではなく「代表社員」と呼びます。
- 選定の原則:
何もしないと、出資者全員(全社員)が各自会社を代表します(全員代表)。 - 代表社員を1人に絞る場合:
定款に「業務執行社員の互選によって代表社員を定める」または定款で「代表社員は〇〇とする」と定めます。合同会社では設立時定款に代表社員の氏名・住所を記載するのが一般的です。
ひなた
株主としてしっかり経営者をコントロールしたいなら『株主総会の決議で定める』にしておくのが確実ですね!
真壁
はい、非取締役会設置会社の中小企業では『株主総会の決議によって定める』とするのが実務上の標準です!